イエブレ大学その3・その他

研究所にあるその他の装置の一部です。
研究グループとしては、Centre for Built Environmentと言っているので建築環境工学が中心ですが、Sandberg研究室以外にも
建築材料、環境心理、建築・環境計画の研究グループがあります。
ただ、建築・環境計画のグループは、教育の比率の高い先生方が多く、日本の建築計画学というよりも構法やLCAなどの研究をしています。
研究所のメンバーは全員、研究・教育・マネジメントに対して何%の比率の仕事をするのか最初から決めた役割分担をしています。
例えば、Sandberg先生は以前はグループのリーダーでマネジメントもしなくてはなりませんでしたが、研究予算を獲得できる方なので
現在は研究重視になり、別のエンジニアがボスとなっています。

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気象観測装置。
まあ、どこの研究所の屋上でも見られる光景だが、ここもちゃんとしたステーションを作っていた。
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雨量計とグローバル日射計。
・・だと思われる。研究室でリアルタイムでデータを見ることが可能。
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ガスクロマトグラフィー。
Associate Prof.のHans Stymneが立ち上げたpentIAQという会社が、パッシブトレーサーガスによる換気量測定を行っている。
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分析室。
なお、Associate Prof. に関して、教授は数名で、日本の助教授・講師であるLektorが多くいるこちらの感覚では准教授という感じ。
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パッシブトレーサーガス法に用いるアンプル。
PFT(Per-Fluorocarbon Tracer )法と言われていて、日本では松下テクノトレーディング(旧松下インターテクノ)が代理店。
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PCMの実験装置。
材料系の研究室もあり、ドクターコースの学生さんが基本性能を測定中。彼は毎日1時間半かけてストックホルムから通っている。
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層状にしたPCMへの通気を行う。
相変化温度は24℃のスウェーデン製品で、室内の床・天井面を狙っているとのこと。
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研究所屋上。
デザインにしては、ちょっと汚い(?)謎の小屋がある。
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外壁塗料の劣化に関する長期試験中。
・・でした。トルコから来ていたHulya Kusが6年かけて学位をとって帰ったが、夏に継続研究のためにまた戻ってきていた。
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外壁材の長期試験。
Hulya曰く、「長期の劣化試験だから6年もかかってしまったけど、まあしょうがないわね」とのことだった。
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同じく外壁材。
黄色や茶褐色は確かにスウェーデンの街並みの色だ。
aut_0113 またもや外壁材。
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材料試験室の見るからに高価そうな機器。
遠心分離器の様なものだろうが、知識の無さと専門用語の語彙不足でわからなかった。
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同じく材料試験室。
どうってことはない顕微鏡だが、材料の劣化状態を見る。
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顕微鏡写真。
長期の劣化試験後の材料を染色し、エポキシで固め、薄切りにして、空隙状態を見る。Hulya曰く、「この薄切りに熟練のテクニックがいるのよ」。
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エコマテリアル。
だと言っていた、ワラのような植物繊維を混入したコンクリート。ブラジルで種々研究されているとのこと。