MiniCad 6.0.1J に関するFAQ


 今回,お絵かきソフトとしてマックドローPro (クラリス)に代わり MiniCad 6.0.1J (A&A)を採用することにしました.この MiniCad 6.0.1J を使っていて気づいた点を以下に列記してみました.お気づきの点や御質問は桑原まで.


Q マックドローPro と比較して MiniCad のメリット・デメリットは?

Q 1バイト文字(英数字)と2バイト文字(日本語)にそれぞれにフォントのデフォルト指定をするためには?

Q 破線のグラフを印刷したときに,破線が非常に汚く印刷される.

Q Expressionist からコピーして MiniCad に張り付けた式が,元の図よりはるかに汚くなってしまう(マックドローPro でも観察された現象です).例えば,一つ一つの文字がバラバラに配置されることや,分数やルートの線が太くなってしまう等.

Q クリップボード経由(コピー・ペーストすること,スクラップブックからの場合も含む)で他のプログラムに図形をペーストした時に図形が汚くなる.


Q マックドローPro と比較して MiniCad のメリット・デメリットは?

A 以下に列記します.

メリット

  • 三次元立体を取り扱うことができる.しかも,概念を理解してしまえば2次元の図面を書く感覚で立体を生成できる.
  • 多角形・円・円弧に破線・点線などが使える.
  • 1バイト文字(英数字)と2バイト文字(日本語)にそれぞれにフォントのデフォルト指定ができる.指定の仕方は以下のFAQで.
  • 図形の大きさを数字で指定できる.(例えば,大きさ50×50mm のグラフなどすぐにかける.)
  • 図形を書くとき,変更する時の基準となる点が,図形の角・表面,線の交点などパレットから自由に選択することができるので,正確な図が書ける.(グラフの大きさを合わせる作業の時に正確を期することができる.)
  • PPC用 Native Application である.(マックドローProの後継ソフト,クラリスドローでは Native Application が含まれるが,クラリスドローはマックドローPro と比較してドロー環境の改悪が見られる.)
  • デメリット

  • パレットから一度選択すると,他のものにパレットで変更するまで機能が変わらない.
  • 閉断面の柱状体が開断面の2つの柱状体に分割されてしまう.(レンダリングで無線にすれば気にならない.
  • 色々なパレットが画面上に表示されるため,画面の小さい機種では作業画面を大きくとることができない.(パレットを編集してコンパクトにすることは可能.)
  • テキストの上付き・下付きがない.
  • 日本語フォントにアンダーラインが引けない.(別に線を引けば同じなんですけど・・・・・)

  • Q 1バイト文字(英数字)と2バイト文字(日本語)にそれぞれにフォントのデフォルト指定をするためには?

    A なにも図形を選択していない状態で,日本語FEPを選択し(日本語が打てる状態にして)日本語のフォント・サイズ等をメニューから選択する.同様に英数字が打てるようにして,英数字の日本語のフォント・サイズ等をメニューから選択する.以上の作業をすると,英数字混じりの日本語を書くと,日本語と英数字がそれぞれ指定したフォント・サイズで自動的に書くことができる.


    Q 破線のグラフを印刷したときに,破線が非常に汚く印刷される.

    A 破線を画面上で拡大してみて,問題なければ以下の印刷関連の設定を変更してみて下さい.

  • 「ファイル」−「用紙設定」の中の「高分解能印刷」にチェックを入れて下さい.
  • その下にあらわれる「解像度(dpi)」を 600dpi にして下さい(当研究室のプリンタの解像度が 600dpi なので).MiniCad のデフォルトではこの印刷解像度が 72dpi になっているためこの現象が生じる.

  • Q Expressionist からコピーして MiniCad に張り付けた式が,元の図よりはるかに汚くなってしまう(マックドローPro でも観察された現象です).例えば,一つ一つの文字がバラバラに配置されることや,分数やルートの線が太くなってしまう等.

    A これは,Expressionist の設定を変更しなければなりません.以下の手順で変更して下さい.

  • Expressionist のアプリケーション版を開く( DA 版ではない).
  • 「オプション」−「コピー方法」−「図形フォーマット」を開く.
  • 「カスタマイズ」ボタンを押す.
  • 「QuickDraw 生成時のオプション:解像度」を 300 dpi に変更する.これに伴い,その隣のラジオボタンが「通常のオブジェクト図形」から「高解像度 Bit/Pixmap」に変更される.そのほかは変更しない.
  • 最後に「OK」ボタンを押す.
  •  以上の変更をした Expressionist から式をコピーすると一枚のビットマップの絵としてペースト先に張り付けられる.デフォルトの設定ではペーストされた式は文字ごとにバラバラにペーストされていたため,文字ごとの変更がペースト先で可能であったが,今回は1枚絵のためペースト先での変更ができなくなった.

    また,同様の設定で PageMaker に使用した場合,以前と同様に PageMaker に張り付けた式をコピー・ペーストで Expressionist に戻すことが可能である.MiniCad に張り付けた式は Expressionist に戻すことはできない.


    Q EPSF に取り出した図形を他のソフトで取り込むと,画面上やプリントアウトで線種が異なる場合があるんですが・・・・

    A 上記の件は,ソフトに添付されている「お読み下さい」−「技術情報」にも書かれています.MiniCad から EPSF 取り出しをおこなったときに問題が生じるようなので,現在は取り込みを行ったアプリケーションで変更する以外,直す手だてがありません.現在,A&A では修正を行う最優先事項として修正作業を行っており,早ければ年内にも修正版のリリースを予定しているとのこと.


    Q クリップボード経由(コピー・ペーストすること,スクラップブックからの場合も含む)で他のプログラムに図形をペーストした時に図形が汚くなる.

    A MiniCadは4000dpiの解像度をもっていて、MiniCadファイル間ではこの解像度は保持されます。しかし、クリップボードを経由して他のプログラムにペーストする際には、72dpiになってしまう為です。このためグラフなどを Excel からコピー・ペーストするときには,元の絵をなるべく大きくしてからコピーし,ペースト後縮小しなければ,きれいなグラフが得られない.


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